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治療の手引き
項目構成
1. 序
2. 症状の判定尺度
3. 価値不全症候群の場合
4. 自由拡張症候群の場合
5. 自由損傷症候群の場合
6. 複合症候群の場合
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治療の手引き
ガイド・オヴ・トリートメント (Guide of Treatment)

1. 序




  1. 精神疾患は, 受動的な姿勢で治療に臨んでいても一向に回復しない.
  2. それは, 薬物療法に飼い慣らされた疾患者からも反省的に理解できる.
  3. 自力で疾患を克服しようとする確固とした意思を持たなければ回復は遠い.
  4. 当方のウェブサイトは, 自力で疾患についての理解を深めながら疾患を克服できるように設計されている.
  5. この項では, 各精神疾患の治療に際しての助言を簡潔にではあるが記述している.


2. 症状の判定尺度




  1. 当方では, 疾患者の症状を詳細に把握するために幾つかの判定尺度を利用している.
  2. 判定が困難である場合には, 無理に判定を急がず症状の経過を観察することが必要である.

  3. 症状の発現強度は, 軽度, 中度, 重度の3段階で判定する.
  4. 軽度: 症状による生活上の問題が, 僅かに発現している.治療手段を利用せずとも, 社会的な労働が可能である.
  5. 中度: 症状による生活上の問題が, 顕著に発現している.治療手段を利用しなければ, 社会的な労働が不可能となりつつある.
  6. 重度: 症状による生活上の問題が, 顕著に発現している.治療手段を利用しているにも拘わらず, 社会的な労働が不可能である.
  7. ※治療手段とは, 治療薬の服用, 他者による生活介助, 通院, 入院などを指す.
  8. 社会的な労働は, 疾患者が定年以後である場合には社会的な適応とする (定年以前の社会的な適応とは, 社会的な労働のことである) .
  9. 社会的な労働は, 複雑な技術を必要とする労働から単純なものまで多種多様であることから, 疾患者の職業を理解した上で判定する (例えば, 精神的に負担とならない単純な作業であれば, 症状の重い疾患者でも治療手段を利用せずに行うことができる) .
  10. ※この判定尺度は, 自律葛藤症状が顕著に発現しない自由拡張症候群には適応しない.

  11. 症状の罹患期間は, 極短期, 短期, 中期, 長期, 極長期の5段階で判定する.
  12. 極短期: 症状の発現から1週間以下のもの.急性のもの.
  13. 短期: 症状の発現から1週間以上かつ1ヶ月以下のもの.
  14. 中期: 症状の発現から1ヶ月以上かつ6ヶ月以下のもの.
  15. 長期: 症状の発現から6ヶ月以上かつ3年以下のもの.
  16. 極長期: 症状の発現から3年以上のもの.長年に亘るもの.
  17. ※例えば, 症状の強度が軽度また中度であり, 症状の持続期間が極長期である場合は, 慢性の疾患と言える.

  18. 症状の発現様式は, 条件性, 恒常性, 周期性, 変則性の4つで判定する.
  19. 条件性: ある特定の状況に遭遇したり, 特定の状況を想起することでしか発現しない (特定の条件が揃うことで発現する) .
  20. 恒常性: 症状に周期性がなく恒常的に発現している (例: 覚醒中は概して不安である.絶えず自殺衝動がある) .
  21. 周期性: 症状が周期的に発現している (時間的な規則性がある) .
  22. 変則性: 症状が変則的に発現している (時間的な規則性がない) .条件性の兆候も確認されない.
  23. ※症状の持続期間が極短期の場合には, 発現様態の判定が得られない場合もある.

  24. 症状の発現に時間的な規則性が観察される場合には, 以下のような判定が可能である.
  25. 覚醒時: 症状が覚醒中にのみ発現している.
  26. 睡眠時: 症状が睡眠中にのみ発現している.
  27. 覚醒・睡眠時: 症状が覚醒中にも睡眠中にも発現している.
  28. 入眠・出眠時: 症状が入眠または出眠時に発現している.
  29. 日中: 症状の発現が6時から18時までの間に最強となる.
  30. 夜間: 症状の発現が18時から翌6時までの間に最強となる.
  31. 朝: 症状の発現が6時から12時までの間に最強となる.
  32. 昼: 症状の発現が12時から18時までの間に最強となる.
  33. 晩: 症状の発現が18時から翌1時までの間に最強となる.
  34. 夜: 症状の発現が1時から6時までの間に最強となる.


3. 価値不全症候群の場合




  1. 価値不全症候群 (心身症, 行動精神病, 精神病) は, 本能的な価値 (集団, 家族, 休息, ) の不全によって発現に至る精神疾患である.
  2. 本能価値を負う主体の崩壊が進行していき, 概して躁鬱の両極性, 或いは躁か鬱の単極性の気分となる.
  3. 心身症, 行動精神病, 精神病の3疾患は, 全く異なる症状であることから単位疾患の診断も容易である.
  4. 罹患の順序は, 心身症, 行動精神病, 精神病が一般的であり, 併症もあり得る (順序を踏まない場合もある) .
  5. この症候群の治療は, 崩壊の危機に瀕している摂理主体の救済にある.
  6. 同症候群の主体は, 本能的な調和価値を情態としてしか表現できない無意識的な状態にあるので, 言語的に表現できる意識的な状態に補強する必要がある (無意識的な主体は, 精神疾患への免疫を持たない) .
  7. つまり, 本能価値を喪失しつつある主体に生命への洞察を促し, 精神主体価値を確立してもらうことで治癒する.
  8. 精神主体価値 (善, 愛, 美, 感謝) とは, 無意識性の本能価値 (集団, 家族, 休息, ) を意識化したものである.
  9. この作業ができるか否かで治療の期間や再発の頻度が大きく変わってくる.
  10. 価値不全症候群と精神自由損傷症候群の併症は一般的であり, 治療者は, 凡そ並行的にこの2つの症候群を治療することになるが, 凡そ価値不全症候群が先に快方に向かう.

  11. 心身症は, 重篤な身体症状に加え, 無欲・無気力症状などの心理症状を発現させるが, 適切な主体性の補強が施されるならば, 精神的な治療は, 凡そ2~3週間以内に終了する.
  12. しかし, 主体的な怒りの感情によって破壊された身体が完治するまでには, 損傷の程度によってかなりの時間を要する場合がある.
  13. 本能に投射される怒りの感情が強いほど, 重篤な身体症状が発現するので, 感情を内屈させずに表出したり和らげるための作業療法も有効である.
  14. 心身症に於ける身体症状と自由損傷症候群に於ける自律神経症状を混同しないためには, 身体症状と心理症状を正確に診断する必要がある.

  15. 行動精神病 (依存症) は, 本能的な価値の不全の代償行動であり, 重度の依存性が形成されている場合には難治となる.
  16. しかし, 依存の対象 (例: , 煙草, 薬物) を容易に入手できることに加え, 精神病への転落を防ぐ最後の砦ともなることから, 重度の依存性が形成され易く, 凡そ治療に訪れるのは重度の疾患者となる.
  17. 疾患者は, 依存の対象を得て躁となり, 得られずして鬱となり, 心身症や精神病を発現させる.
  18. 治療では, 依存の対象を規制していくことも必要だが, それ以上に上述の主体治療に重点を置かねばならない.
  19. 自由拡張症候群自由損傷症候群などと複合的に発現している場合には, 更に難治となるが, 重症でなければ1~3ヶ月を目安に治療可能な疾患である.
  20. しかし, 依存の対象に一度飼い慣らされているので再発の危険性が高い.
  21. 心身症とは異なるが, 行動精神病の疾患者も, 依存の対象を摂取することによって何らかの身体症状 (例: 肝硬変, 肺気腫, 肥満) を発現させている場合がある.

  22. 精神病 (例: 統合失調症, 気分障害) では, 主体が顕著に崩壊していき妄想や幻覚が発現する.
  23. 主体が崩壊して生ける屍と化す前に, 苦境からの脱出として自由拡張症候群による自殺が決行される場合もある.
  24. 妄想や幻覚, 及び躁鬱気分の一時的な抑制として長期に亘る薬物治療が施される傾向にあるが, 当方の対話療法では, 重症でなければ1~3ヶ月で治療でき, 復元不能とされる人格の崩れもある程度までは補修できる.
  25. 薬物への依存性が重篤でない場合には, 治療の開始から2~3週目には断薬を可能とする.
  26. 妄想や幻覚などを手掛かりに病型と症型を正確に把握することで治療が容易となる (病型と症型の変異もあり得る) .
  27. 症型は, 主体の価値・理念を対話的に理解することでも凡そ把握できるが, 憶測での診断は, なるべく避けるべきである.
  28. 自由拡張症候群自由損傷症候群, 及び他の価値不全症候群の症状が活発化する場合もあるので, 総合的な治療技術を必要とする.


4. 自由拡張症候群の場合




  1. 自由拡張症候群 (虚偽症候群, 狂気症候群, 判断停止症候群, 根本情態性遮蔽症候群) とは, 自己主体価値 (権力, 支配, 翻弄, 所有) に生きる主体の罹患している精神疾患である.
  2. 私達の住まう資本主義社会は, 自然性を根絶せんとする主体的な自由の無制限的な拡張 (資本の所有) の意思によって運営される人工性のものである.
  3. 自由を拡張したいにも拘わらずできない主体には, 通常自由損傷症候群が発現し, 自由の拡張を力強く牽制できない主体には, 精神自由損傷症候群が発現する.
  4. また, 価値不全症候群は, 精神自由損傷症候群と同様に, その凡そは, 自己主体価値との軋轢から発現に至る.
  5. 自由拡張症候群の主体は, 通常, 上述の症候群を複合・併症しており, 自由損傷症候群行動精神病への軽度の罹患は一般的である.
  6. しかし, 自由拡張症候群を併症する価値不全症候群自由損傷症候群の主体は, 疾患に苦しみながらも自由拡張症候群として生きることを好んでおり, 自由の拡張に対する相反的な葛藤に翻弄される主体も多い (当方では, このような主体を精神病予備軍としている) .
  7. これらの精神疾患の治療は, 言うまでもなく資本主義社会の抑制と自然環境の回復にあり, 自由拡張症候群の治療は必須である.
  8. 治療では, 自己主体価値を精神主体価値へと転換してもらうための取り組みが為されなければならない.
  9. 自由拡張症候群は, 自由の拡張に邁進する威圧的な力強さを感じさせるが, 主体的には, 未成熟で価値観が狭窄しているので, 自由の拡張に対する反省に加えて, 萎縮した精神世界を押し広げていく努力が必要となる.
  10. 自由拡張症候群の単位疾患では, 他の自由拡張症候群とも現実的に競合する必要がない判断停止症候群への罹患が圧倒的に多数を占めており, 判断停止症候群は, 行動精神病に最も結合し易い.
  11. 狂気症候群は, 非常に暴力的であることから治療は困難だが, 自己の犯している罪恥への反省力は, 他の単位疾患よりも進んでいるので, 罪恥への深い反省に誘導することができれば治療も可能である.
  12. 4つの単位疾患は, 日内でも頻繁に変動する場合がある.
  13. 自由拡張症候群を併症している場合には, 価値不全症候群自由損傷症候群の治療が長期となる傾向にある.


5. 自由損傷症候群の場合




  1. 自由損傷症候群 (神経症) とは, 主体的な自由が損傷することで発現に至る精神疾患である.
  2. この症候群は, 天災や戦災による被害からも発現に至るが, その凡そは, 社会的な自律を困難とする未成熟な主体のままでいることで発現する.
  3. 症状には, 意志了解型 (強迫神経症) と運動表現型 (ヒステリア) の2つがあるが, これらは, 単一的にも複合的にも発現する.
  4. また, これらの症状があまり活発化せずに根本情態性反応が優位となる場合もある (例: パニック障害, 自律神経障害) .
  5. この症候群には, 通常自由損傷症候群と精神自由損傷症候群の2つがあるが, 症状的な差異はあまりない.
  6. 前者は, 自由拡張症候群の主体に発現する自由損傷症候群であり, 後者は, 自由拡張症候群への親和不可能性を抱えた主体に発現する自由損傷症候群である.
  7. 通常自由損傷症候群には, 偽自律症状 (癇癪, 不機嫌, 我儘, 甘え) が発現するので精神自由損傷症候群との区別は容易である (偽自律=小児返り) .
  8. 通常自由損傷症候群である場合は, 先ず偽自律症状を抑制するためにも自由拡張症候群の治療が必要であり, 自由拡張症候群を治癒した後に凡そ精神自由損傷症候群に移症するのでこれを治癒する.
  9. 精神自由損傷症候群の治療は, 自由拡張症候群に抵抗して自律できるだけの主体的な自由力を増強することにある.
  10. 未だ成熟をみない主体の世界観を押し広げていき, 自己主体価値 (権力, 支配, 翻弄, 所有) を精神主体価値 (善, 愛, 美, 感謝) によって悉く打ち倒すことで治癒する.
  11. 治療者は, 疾患者が自力で世界観の獲得に向かえるように誘導する必要がある.


6. 複合症候群の場合




  1. 複合症候群とは, 価値不全症候群, 自由拡張症候群, 自由損傷症候群の様々な複合によって発現する精神疾患である.
  2. 価値不全症候群自由損傷症候群の複合は, 今日の精神医学で境界症候群として扱われている.
  3. 価値不全症候群を複合させている場合には, 価値不全症候群からの治療が望ましい.
  4. 自由拡張症候群と通常自由損傷症候群の複合である場合には, 自由拡張症候群を治療することで通常自由損傷症候群の症状も消失する.
  5. その場合, 通常自由損傷症候群が精神自由損傷症候群に移行して価値不全症候群を発現させる可能性に留意する.
  6. 倒錯症候群は, 価値不全症候群, 自由拡張症候群, 自由損傷症候群の複合であるが, この場合は, 価値不全症候群自由拡張症候群の並行的な治療が望ましい.


Date.2010.08.10 

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